約7年ぶりに、REINHARD PLANKがHUESへ帰ってきました。
久しぶりにREINHARD PLANKを目の前にして、最初に思ったのは、「変わらない」ということでした。
もちろん、細かな仕様や素材は時代とともに少しずつ更新されています。
それでも帽子から伝わってくる空気は、昔とほとんど変わりません。
むしろ、その変わらなさに安心しました。
今は帽子がファッションの中心になる時代ではないかもしれません。
一時期のように、スタイリングの記号としてハットを被る流れも落ち着きました。
だからこそ、REINHARD PLANKという存在が改めて面白く感じます。
流行を追うブランドではなく、帽子という道具をどう作るべきか、
その答えを二十年以上変えずに考え続けてきたブランドだからです。
2005年のブランド設立以来、イタリア・トスカーナのアトリエで木型を用いた伝統的な製法を守りながら、一点ずつ手仕事で帽子を作り続けています。
最近は「ハンドメイド」という言葉をよく目にします。
ですが、その言葉だけが価値になってしまっているものも少なくありません。
REINHARD PLANKの手仕事は少し意味が違います。
手で作ることを目的にしているのではなく、その形へ辿り着くために手で作る以外の方法がない。
だから機械ではなく、人の手を選んでいます。
蒸気を当て、フェルトを伸ばし、潰し、折り、焼きながら少しずつ形を決めていく。
素材の反応を見ながら工程を変えていくため、同じ型から作られていても一つとして同じ表情にはなりません。
工業製品の均一さとは違う、素材が持つ揺らぎまで含めてデザインになっています。
だから被る人が変われば、帽子もまた違って見えます。
完成された形を受け取るというより、最後の仕上げは被る人に委ねられているような感覚です。
今回HUESでご紹介するのは、2型だけ。
数を揃えることよりも、今のHUESの服と自然に繋がるものを選びました。
REINHARD PLANK ONLINE SHOP ページ
まずはARTISTA。
REINHARD PLANKを代表するモデルです。
Artistという名前が示す通り、ルネサンス期の画家たちが被っていた帽子を着想源にしたモデルですが、
クラシックを再現することが目的ではありません。
歴史的なフォルムを現在の感覚で解釈し直した結果が、このARTISTAです。
この帽子の面白さは、正解が決まっていないこと。
つばを少し上げる。
前だけ下げる。
横を潰す。
深く被る。
浅く乗せる。
ほんの少し手を加えるだけで、印象が大きく変わります。
ブランドが完成形を提示する帽子ではなく、被る人の癖や時間が少しずつ形を決めていく帽子です。
毎日同じように被ってもいいですし、その日の服によって表情を変えてもいい。
長く付き合うほど、自分だけの一つになっていきます。
そしてもう一つがPAUL。
HUESでは以前から何度も展開してきたキャスケット型です。
今回はHUESのためだけに製作を依頼しました。
キャスケットと聞くとクラシックな帽子を想像するかもしれません。
ですが、PAULにはどこか均整を崩したような曖昧さがあります。
丸みのあるフォルムに、手仕事ならではの歪みやシワが重なることで、作り込み過ぎた印象になりません。
後ろへ流してもいい。
少し潰してもいい。
被り方にルールがないからこそ、その人の服装や姿勢まで自然に馴染んでいきます。
新品なのに、何年も付き合ってきたような落ち着きを最初から感じられるのも、この帽子ならではです。
HUESにはYOHJI YAMAMOTOをはじめとする黒のモードがあります。
一方で、Geoffrey B. Smallやm.a+のようなアルチザンもあります。
普通なら、この二つでは選ぶ帽子も変わるはずです。
でもREINHARD PLANKは、そのどちらにも違和感なく馴染みます。
それは服を選ばないからではありません。
帽子が前に出過ぎず、全身のバランスを静かに整えてくれるからです。
頭に何かを足すというより、一歩引いたところで装い全体の重心を整える。
鏡を見ると、その違いは思っている以上にはっきり現れます。
約10年ぶりに店頭へ戻ってきたREINHARD PLANK。。
時代に合わせて自分を変え続けたブランドではありません。
帽子とは何かを考え、その答えを愚直に積み重ねてきたブランドです。
だから時間が経っても古くならない。
そんなブランドだからこそ、今もう一度HUESでご紹介したいと思いました。
すでに、HUES ONLINEでも発売開始していますので、
各アイテムの詳細は、そちらを合わせてご覧ください。
皆様のご来店とご連絡をお待ちしています。
HUES
福岡市中央区警固1-15-28 吉浪ビル1F
092-717-6074












