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Aug. 06. 2026

マリア・トゥーリ HUES別注 6Bジャケット

MARIA TURRIのラインナップの中で、HUESが最も長く作り続けてもらっている服があります。 それが、このHUES JACKETです。 HUESのためだけに作られ、少しずつ形を調整しながら今も続いている別注モデルで […]

マリア・トゥーリ HUES別注 6Bジャケット

MARIA TURRIのラインナップの中で、HUESが最も長く作り続けてもらっている服があります。

それが、このHUES JACKETです。

HUESのためだけに作られ、少しずつ形を調整しながら今も続いている別注モデルです。

ITEM : JACKET

SIZE : 44.46

COLOR : BLACK/裏地 RED/GREEN

FABRIC : ウール 100% 

PRICE : ask

毎シーズン入荷するたびに、「今年はどんな生地だろう」「裏地は何を選んできたんだろう」と楽しみにされている方も少なくありません。

同じHUES JACKETという名前でも、同じ一着になったことは一度もありません。

MARIA TURRIは毎回ヨーロッパ各地で集めたヴィンテージファブリックを使い、その時に出会った生地だけで服を仕立てます。

今回表地に選ばれたのは、ふっくらと空気を含んだウール。

新品なのに少し着込まれたような柔らかさがあり、光を受けても強く反射することはありません。

少し曇ったような表情で、着る人の動きに合わせて静かに陰影が生まれます。

この生地だけでも十分にMARIA TURRIらしいのですが、このジャケットが完成するのは裏地が付いてからです。

今季は赤とグリーン、二種類のライニングを用意してもらいました。

近くで見ると、動物や植物が細かく描かれています。

ですが、この裏地を見た時に最初に感じるのは「アニマル柄」という印象ではありません。

どこか古い洋館で使われていた壁紙や、何十年も前の椅子張り生地、ヨーロッパの蚤の市で見つけた古布。

そんなアンティークファブリックを思わせる空気があります。

褪せたような赤。

深く沈んだグリーン。

複雑に重なる模様。

動物たちは柄の主役というより、その古びた景色の中へ自然に溶け込んでいます。

だから派手には見えません。

むしろ時間が積み重なったような静けさがあります。

新品なのに、昔からそこにあった布のように見える。

MARIA TURRIが選ぶ生地には、そんな不思議な感覚があります。

この裏地は普段から見せるためのものではありません。

袖を一折りした時。

ジャケットを脱いだ瞬間。

椅子に掛けた時。

ふとした動きの中でだけ現れます。

黒一色だった服の内側から、少しだけ古い景色が覗く。

そのくらいの距離感がちょうどいい。

主張するためではなく、長く着た服のような深みを作るための裏地です。

 

さらに今回は裏地の使い方にも違いがあります。

全面を同じ生地で仕立てた総裏仕様。

そして無地を組み合わせたコンビネーション仕様。

同じ生地を使っていても配置が違えば印象も変わります。

もちろん、すべて一点物。

同じものをもう一着作ることはできません。

 

GREEN/44size

 

GREEN/46size

 

RED/44size

 

RED/46size

 

HUES JACKETは見た目に派手な服ではありません。

フロントはシンプルなボタン仕様。

襟も立てても寝かせても着られる作りになっています。

だから最初は驚くほど普通に見えます。

でも着ていくうちに、この「普通」がなかなか他にはないことに気付きます。

肩は自然に落ち、身幅にはゆとりがあります。

それでも大きく見えないのは、前身頃から裾にかけて生地が素直に落ちるから。

身体を包むというより、生地が身体の周りに静かに留まるような感覚です。

厚手のニットを合わせても窮屈さはなく、カットソー一枚でも生地が余るような印象にはなりません。

ジャケットというより、軽いコートとシャツジャケットの中間。

気負わず羽織れるのに、自然と着こなしがまとまります。

歩くと後ろ身頃が少し遅れて揺れ、袖口から裏地が一瞬だけ見える。

その何気ない動きが、この服の一番いい瞬間かもしれません。

 

合わせるパンツも選びません。

MARIA TURRIのワイドパンツと合わせればブランドらしい柔らかなシルエットになりますし、

YOHJI YAMAMOTOやAraki Yuu、Archivio J.M.Ribotのボリュームあるパンツとも自然につながります。

反対に細身のパンツを合わせても違和感はありません。

ジャケット自体が主張しすぎないので、合わせる服の個性を受け止めてくれます。

そして何より、このジャケットは着続けるほど良くなります。

ウールは少しずつ身体に馴染み、袖には自然な皺が入り、裏地も少しずつ柔らかくなっていく。

新品が完成形ではありません。

一年後、二年後、五年後。

その頃には裏地も表地もさらに落ち着き、本当にアンティークの服のような雰囲気へ近付いていきます。

今回入荷した4着は、それぞれ裏地の組み合わせも異なります。

同じHUES JACKETという名前でも、それぞれがまったく違う一着です。

MARIA TURRIの服は選ぶというより、出会う服。

今季もまた、その出会いが届きました。

 

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