IRENISA 2026年秋冬コレクションがスタートしました。
初回の入荷は3型。
決して多くはありませんが、シーズンの方向性を知るには十分な内容です。
IRENISAというブランドを語るとき、やはり中心になるのはテーラードとトラウザーズ。
トレンドに合わせて形を変えるというよりも、一つの設計を少しずつ更新しながら積み重ねていく。
その姿勢が、このブランドの面白さでもあります。
今回のジャケットも、その流れを感じられる一着。
定番として支持されてきた「MODIFIED SHAWL-COLLAR JACKET」のバランスを受け継ぎながら、新たにノッチドラペル仕様へと展開されています。
まずは、そのジャケットからご紹介します。
IH-26FW-J044-NDVT
NOTCHED LAPEL SINGLE-BREASTED JACKET
Price ¥104,500(税込)
一見すると、とても端正なジャケットです。
ただ袖を通すと、その印象は少し変わります。
肩はきちんと構築されているのに窮屈さはなく、身頃やアームには程よく空間が残る。その余白によって、仕立ての緊張感が少しだけほどけています。
極薄の肩パッドを用い、本格的なテーラリングの輪郭は残しながらも、着心地は驚くほど軽い。その加減がIRENISAらしいところです。
素材には尾州産のウールベネシャンを採用。
強撚のファインメリノウールを朱子織で織り上げることで、ドライなタッチとしなやかな反発感、そして光りすぎない鈍い艶を備えています。
派手さではなく、近くで見たときに伝わる生地の質感。長く付き合うほど良さが分かる素材です。
IH-26FW-P018-NDVT
TWO-TUCKS WIDE TROUSERS
Price ¥57,200(税込)
IRENISAを初めて選ぶなら、このトラウザーズを勧めることが多いかもしれません。
ワイドストレートですが、大きさを主張するパンツではありません。
ジャケットにもニットにもシャツにも自然と馴染み、合わせる服を選ばない。その汎用性は、単に「ベーシックだから」という言葉では説明しきれません。
深めのツータックが立体感を作り、歩いたときには生地が静かに揺れる。
ウエスト脇にはゴムを備え、腰でもウエストでも収まりよく穿ける設計です。
ジャケットと同じウールベネシャンを使用し、手洗い可能なウォッシャブル加工も施されています。
仕立ての良さと日常性。その二つを無理なく両立しているのも、このブランドらしい点です。
IH-26FW-B044-WRS
BAND COLLAR RELAX-FIT SHIRT
Price ¥48,840(税込)
今回の3型の中では、最も軽やかな印象を持つ一着です。
キュプラ、コットン、シルクを交織したストライプ素材は、光の当たり方によって表情が少しずつ変わります。
シルク部分だけがわずかに光を返し、縮率の違いによって生まれた細かな凹凸が、無地にはない奥行きを作っています。
ゆったりとした身頃に長めの着丈。
深めに設定されたバンドカラーは首元をすっきり見せながら、素材の落ち感をより印象的に映します。
深いサイドスリットもヴィンテージシャツを思わせますが、懐古的というよりは、現在のバランスへ自然に置き換えられています。
派手なディテールはありません。
だからこそ、生地やパターン、その数ミリの違いが着たときにはっきり現れます。
2026年秋冬のIRENISAは、大きな変化を打ち出したシーズンではありません。
むしろ、これまで積み重ねてきた設計を丁寧に見直し、少しだけ更新していく。その積層の中に、このブランドらしさがあります。
服は新しさだけで選ぶものではない。
そう感じている方ほど、今回の3型には足を止める理由があるはずです。
HUES 1st floor
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