Geoffrey B. Smallのコレクションを語る上で欠かせないアイテム、それが「Como(コモ)シルク」のシャツです。
今季も、その特別な一着が新しい表情を纏って登場です。
ITEM:classic tailored shirt
FABRIC:Como 100% Silk 16-momme satin raso exclusive print
COLOR:hand wash LAS "Starlings" bird print green
SIZE:XS,S
イタリア北部、アルプスの麓に広がるコモ湖。
その南部に位置する都市コモは、古くから水の都として知られています。
この地の澄んだ水は繊維の染色や仕上げに最適で、15〜16世紀頃からシルク産業が栄えました。
以降、数世紀にわたり培われた技術と美意識が、世界でも屈指のシルク生産地としての地位を築き上げています。
そのコモの地で、Geoffreyのためだけに特別に織られたのが、今回のシャツのための生地。
製作を手掛けたのは、コモに拠点を置く老舗「Brenna(ブレナ)社」。
伝統と現代的感覚を融合させた彼らの織機から生まれる16mmラッソサテンのピュアシルクは、しっとりとしたぬめり感と繊細な光沢を併せ持ちます。
まさに“生地そのものが作品”と呼べるクオリティです。
今回のモデル名は「Starlings(スターリングス)」。
群れをなし、空を舞う鳥たちが描くうねりや流れを、色彩のレイヤーで表現しています。
淡いグリーンとブルーが溶け合うように重なり、まるで霧に包まれた早朝の湖を覗き込んだような静けさと幻想性を漂わせます。
色の境界ははっきりせず、ひとつの面の中で柔らかく混ざり合い、光の角度によって見え方が変わります。
これこそがコモシルクの発色と光沢の妙です。
ボタンにはイタリアのフォンタナ社が製作するコロゾナットボタンを使用。
深みのある艶と滑らかな手触りは天然素材ならではで、細部に職人の彫り跡や質感が宿ります。
ボタンホールはシルク糸を用いてひとつずつ手かがりで仕上げ、ブランドタグにもピュアシルクを使用。
つまり、このシャツは生地・付属・ラベルまで、ほぼすべてがシルクで構成された贅沢な一着です。
こうした徹底ぶりこそ、Geoffreyが掲げる「本物の服作り」の姿勢を如実に物語ります。
完成したシャツには、最終仕上げとして手作業による製品洗いと独自のエイジング、トリートメントが施されます。
これにより、最初から肌に馴染む柔らかさと、程よくこなれた風合いが加わります。
続いて着用感を。
ラッソサテン特有の滑らかさと落ち感が、身体の動きに呼応して静かに揺れ、光と陰を美しく反射する。
その様はまるで絵画の中の一場面のよう。
シワを気にせず気軽に着られるのも、手仕事による仕上げのおかげです。
外観は極めてシンプル。
それでも袖を通すと、色彩・素材・構造のすべてが緻密に計算されていることが伝わってきます。
動きに合わせてドレープが生まれ、光沢が移ろい、色がわずかに変化する。
それらが織りなす奥行きが、静かな存在感を放ちます。
袖をまくれば軽快さが加わり、ボタンを上まで留めればドレスシャツのような緊張感を纏うことも可能。
羽織としても、タックインしても様になる汎用性の高い仕立てです。
春秋はジャケットやブルゾンのインナーに、初夏には一枚でさらりと。
冬にはニットの下に忍ばせて、室内で上着を脱いだ瞬間に現れる光沢を楽しむ。
このシャツは季節ごとに異なる顔を見せます。
インナーにカットソーを合わせれば軽やかに、細身のトラウザーと合わせればモードな雰囲気に。
どんなスタイルにも自然に馴染みながら、着る人の個性を引き立てます。
芸術性と実用性の交差点 このシャツは単なる衣服ではありません。
そこにあるのは、15世紀から続くコモのシルク産業の歴史、Geoffreyの哲学、職人たちの手仕事、そして着る人の暮らしが交差する一点です。
袖を通した瞬間から始まるのは、所有する喜びと、着るたびに深まる愛着。
時間をかけて育て、唯一無二の風合いに変わっていく過程こそ、この一着の真価です。
ぜひ、この機会にお試しください。hues



















