前回公開した、Archivio J.M.Ribot デザイナー Karim Faresのインタビュー動画はご覧いただけましたでしょうか。
ブランドの成り立ち。
ヴィンテージ素材を使う理由。
服だけでなく、香水、人形、オブジェまで制作する意味。
そして、日本やHUESについて。
とても貴重な内容になっていますので、まだご覧になっていない方は、ぜひ一度見ていただきたいです。
そのArchivio J.M.Ribotから、2026年秋冬シーズンのアイテムが到着しました。
Archivio J.M.Ribot@HUES ONLINE
今回の入荷は、動画公開と同時に発売スタートとなります。
今シーズンは、Archivio J.M.Ribotにとって10周年の節目。
そのため、アニバーサリーアイテムも多くラインナップされています。
10年という時間が、そのまま服になったようなシーズンです。
ただ、10周年だからといって、分かりやすく派手な記念コレクションになっているわけではありません。
むしろ、カリムがインタビューで話していたことが、そのまま服になって並んでいるような内容です。
時間に触れられた素材。
誰かの生活を一度通過したような生地やパーツ。
不完全さや非対称性の中にある美しさ。
そして、過去のものを懐かしむのではなく、今の服としてもう一度立ち上げること。
Archivio J.M.Ribotの10周年は、単なる祝祭というより、これまで積み重ねてきた考え方を改めて見せるシーズンだと思います。
まずご紹介するのは、今シーズンの目玉とも言えるカシミアのダブルロングコート。
世界で5着のみ製作され、そのうちの1着がHUESに到着しています。
カシミア100%の贅沢な素材ですが、ただ柔らかく高級なコートという見え方ではありません。
素材が持つ、わずかな色の沈みや風合い。
そこに、Archivioらしい手作業の仕立てが重なることで、新品のコートでありながら、どこか長い時間を含んだような表情があります。
カリムはインタビューで、「時間に触れられたものには特別な美しさが宿る」と話していました。
このコートを見ると、その言葉がよく分かります。
綺麗に整えすぎた服ではなく、素材の中に残った記憶を消さずに仕立てる。
だから、ただの黒いロングコートにはならない。
10周年の最初に紹介する一着として、とてもArchivioらしいコートです。
続いて、カシミア&ウールシリーズ。
まずはブラックの細身のコートです。
黒のロングコートというアイテム自体は、とても定番的です。
ですが、Archivioが作ると、その定番の中に細かな違和感が生まれます。
素材の表情。
ボタンの選び方。
縫製の残し方。
パーツのひとつひとつに、均一ではない空気があります。
カリムは、完璧な対称性や均一性にあまり惹かれないと話していました。
Archivioの服は、その言葉の通り、どこかに人の手の跡が残っています。
黒のコートは、着る人の生活に入りやすい服です。
だからこそ、こういう一着を選ぶ意味があります。
シンプルな服に見えて、近くで見ると時間がある。
長く着ていくほど、自分の記憶も重なっていくようなコートです。
同じ素材で、新型のショートブルゾンも入荷しています。
WORKER JACKET WITH EMBROIDERED PATCHES
こちらは10周年を記念したハンドステッチのワッペンが入り、ライニングにはヴィンテージ感のあるキルティングのディテールを使用。
ロングコートとは違い、少し軽やかに着られるアイテムですが、Archivioの空気はしっかり残っています。
新しい形でありながら、どこか昔からあった服のようにも見える。
この感覚がArchivioならでは。
ワッペンも、単なる記念ロゴではなく、手で縫われた跡が残ることで、服の一部として馴染んでいます。
同素材では、サスペンダーパンツも入荷しています。
HUESではお馴染みのワイドシルエット。
Archivioのパンツは、ただ太いだけではなく、素材の落ち方や、身体との距離感に独特の良さがあります。
ジャケットやコートと合わせても良いですし、シャツやニットで少し軽く合わせても良い。
サスペンダーが付くことで、パンツは“穿く服”から“身体に纏う服”へ少し近づく。
実用の名残が、そのまま表情になっていあるところもArchivioらしいです。
そして、今シーズン新型として注目したいのが、リバーシブルジャケット。
表はシンプルなグレーのツイード。
裏返すと、パッチワークのディテールが現れます。
一着の中に、整った面と、崩れた面がある。
表と裏で、まったく違う見え方になる。
カリムが話していた「対立するもの同士の調和」という言葉が、このジャケットにはよく合います。
美しさと朽ち。
強さと脆さ。
整ったものと、不揃いなもの。
その両方を、ひとつの服の中に入れる。
Archivio J.M.Ribotが長く続けてきた感覚が、このジャケットにも表れています。
次にご紹介するのは、Archivioで人気のベスト。
ひとつは、ビーズのハンド刺繍が入ったベストです。
VEST WITH HANDMADE BEADING EMBELLISHMENT
ヴィンテージのパーツを使いながら、昔ながらの職人の手法で現代の服へと翻訳した一着。
ビーズ刺繍というと装飾的に聞こえるかもしれませんが、Archivioの場合は少し違います。
飾るための刺繍というより、古い記憶を服の上に縫い留めているような見え方です。
もうひとつは、HUESでもお馴染みのアップリケベスト。
DOUBLE BREASTED VEST IN VELVET WITH FABRIC APPLIQUES
手作業でひとつひとつ配置されたアップリケには、均一ではない良さがあります。
きっちり揃っていない。
でも、そのズレに人の手が見える。
Archivioの服を見ていると、完璧であることよりも、そこに誰かが関わった痕跡があることの方が大切なのだと感じます。
10周年を記念したスカーフもリリースされています。
ブラックにゴールドのコントラスト。
チェーンステッチでArchivio J.M.Ribotの10周年を刺繍した、今シーズンならではの一本です。
首元に巻いても良いですし、コートやジャケットに合わせても良い。
黒い服の中にゴールドの刺繍が入ることで、少しだけ空気が変わります。
強く主張しすぎるわけではありません。
でも、今シーズンの記念性はきちんと感じられる。
Archivioらしい控えめなアニバーサリーアイテムです。
そして、今回HUESのために特別に商品化してもらったフラッグ。
展示会でカリムが10周年を記念して飾っていたフラッグを、HUES用に特別に制作してもらいました。
本来は空間に置かれていたもの。
それを身体に纏えば、ストールとして使うこともできます。
服なのか、オブジェなのか。
その境目が曖昧なアイテムです。
インタビューでカリムは、Archivio J.M.Ribotは最初から服だけのプロジェクトではなかったと話していました。
民俗文化や、ヨーロッパのヴンダーカンマー。
珍しいオブジェや記憶、異なる世界の断片が共存する場所。
このフラッグは、まさにその考え方に近いアイテムだと思います。
壁に掛けても良い。
身体に巻いても良い。
服として使っても、オブジェとして置いても成立する。
世界に一点だけの、HUES特別仕様です。
人気のシューズも入荷しております。
最後に、HUESでも人気のハンドメイドテディベアシリーズ。
今シーズンも到着しています。
そして今回は、カリムの愛犬をもとにした犬のぬいぐるみが初登場しました。
Archivio J.M.Ribotの面白いところは、こうしたアイテムが決して“おまけ”に見えないことです。
服と同じように、オブジェにも記憶があり、手の跡があり、どこか人の生活に近い温度があります。
カリム自身も、記憶や感情を宿した物に強く惹かれると話していました。
ヴィンテージウォッチ。
祖父のVespa。
アンティークのオブジェ。
そうしたものが、過去と現在を繋ぐ存在になる。
Archivioのテディベアや犬のぬいぐるみも、ただ可愛いだけではなく、そういう時間の感覚を持ったオブジェとして見ていただきたいです。
今回の2026年秋冬コレクションは、Archivio J.M.Ribotの10周年シーズンです。
ですが、10年続いたことを大きく見せるよりも、10年続けてきた理由が服の中に残っている。
そんな入荷内容だと思います。
ヴィンテージ素材を現代の服へ。
手作業を、ただの特別感ではなく、服の中に残る時間として。
オブジェや人形まで含めて、Archivio J.M.Ribotというプロジェクトを形にする。
カリムがインタビューで話していた言葉を思い出しながら今回のアイテムを見ると、一着一着の見え方が少し変わります。
ただ古いものが好きなのではありません。
ただ手作業だから良いという話でもありません。
時間を通ってきたものを、もう一度今の人が着る。
そして、その服がまた新しい記憶を持っていく。
Archivio J.M.Ribotの服は、そうやって続いていく服です。
2026年秋冬シーズンの新入荷アイテムは、HUES店頭、オンラインショップにて発売しております。



















