
みなさん、こんにちは。
今回はいつもの商品紹介とは異なり、一つのブランドにフォーカスし、その魅力をじっくりと掘り下げてご紹介します。
そのブランドとは、calmlence(カームレンス)です。
■ calmlenceとは?
カームレンスは、デザイナー熊谷和幸氏が手がける、日本発のブランド。
2023年秋冬シーズンにスタートし、現在で4シーズン目を迎えています。
日本国内での取り扱いはわずか10店舗程度と、非常に限られたショップのみで展開されている、貴重なブランドです。
ブランド名の由来は、“calm(穏やか)”と“silence(静けさ)”を掛け合わせた造語。
「穏やかな静けさ」の中で、自分自身の心と静かに向き合いながら服作りに取り組みたいという熊谷氏の想いが込められています。
■ 熊谷和幸氏について
熊谷氏は、デザイナーとして30年以上のキャリアを持つ、日本ファッション界の重鎮的存在です。
過去には「ATTACHMENT」や「KAZUYUKI KUMAGAI」といったブランドを手がけ、現在はアタッチメントを後進に託しております。
実は私たちHUESと熊谷氏の関係は深く、当店が「アタッチメント福岡」として営業していた頃からのお付き合い。
HUESの設立当初は一階がセレクトショップ、二階がアタッチメント福岡だったので、それがおよそ12年前。
そのご縁もあり、現在当店でカームレンスを取り扱うに至りました。
熊谷氏のモノづくりに対して、私たちは特別な敬意と信頼を抱いています。
ファッションビジネスに成功し、一度はファッションビジネスの第一線から退いた熊谷氏が、あらためて「本当に良いもの」を追求して生まれたブランド、それがカームレンスなのです。
■ ブランドコンセプト
そんなカームレンスのブランドのコンセプトは、
「いつの時代も色褪せない、本物の男たちの洋服」
つまり、トレンドに左右されず、長く愛される普遍的なスタイルを追求する服作り。
熊谷氏が考える「本物の男たちの装い」とは、ジャケットスタイルを中心とした、クラシックかつ現代的な洋装です。
ヴィンテージアイテムや洋装の歴史から着想を得て、一見シンプルながら、細部にまでこだわったアイテムを展開しています。
中でも、日本の職人(生地屋)と共に開発したオリジナル生地や、卓越した縫製技術、そして抜群の着心地は、カームレンスの大きな魅力。
使用する生地は、基本的には既存の素材ではなく、日本国内で一から作り上げたオリジナルのファブリックです。
工場や職人と密に対話を重ね、服がもっとも美しく映える(活かされる)素材を追求して完成されたものです。
■ カームレンスが考える「男たちの洋服」とは?
カームレンスのスタイルの核にあるのは、スーツスタイル。
ジャケット、シャツ、ベストといった構成は、まさに洋装の歴史を踏まえた男の装い。
スーツは本来、男性のために作られたフォーマルウェア(※もちろん今ではジェンダーを超えて愛されるアイテムですが)。
その古き良きスタイルを、現代的にアップデートしているのがカームレンスのスタイルです。
■ 代表作:サックコート
そして、ブランドの象徴とも言えるのが「サックコート」。
ファーストシーズンからリリースされ続けているアイテムで、サックコートという名前ですが、いわゆるジャケットです。
そもそもサックコートとは諸説ありますが1900年代初頭に流行した、ゆったりとしたジャケット型のアウターのことを指します。
現在のジャケット(背広)の原型とも言われているアイテムで、ルーズシルエットのコートの丈をジャケット丈にカットした、そんなイメージのアイテムです。
カームレンスではこのサックコートを、現代的なシルエットで再構築。
構築的な作りでありながら、軽い羽織のような雰囲気もあり、さらには体型をあまり選ばず着用できるシルエット。
また、ベースは4つボタン仕様のノッチドラペル、もしくはピークドラペルの仕様ですが、襟上にフックを取り付けているので立ち襟でも着られるデザインに仕上げています。
クラシックからモードな印象へと自在に表情を変えることができます。
加えて、洗い加工や天日干しなどを施すことで、最初から肌に馴染むような、柔らかく奥行きのある風合いに仕上げているのも特徴です。
まさに日常着として着るためのジャケット。
カームレンスの世界観が凝縮された一着。
まだカームレンスの洋服をお持ちでない方は、ぜひこのサックコートからスタートしてみてください。
■ 完成されたアイテムたち
サックコートの他にも、シャツ、3タックパンツ、シングルプリーツパンツといったアイテムは、ファーストシーズンから変わらず展開されているブランドのアイコン的存在。
シーズンごとにマイナーチェンジはあるものの、基本的なシルエットやデザインは不変。
だからこそ、シーズンを超えても組み合わせがしやすく、ワードローブに自然と溶け込みます。
さらに、形は同じでも、毎シーズン異なる表情を見せてくれるのが“花柄”アイテム。
そのシーズンならではの色使いや柄でリリースされ、同じ型でありながら新鮮な印象を楽しめるのも魅力の一つです。
こうした哲学のもと、カームレンスはセールを行いません。
価値が変わらない服。
シーズンレスに長く着続けられる普遍的な洋服。
それこそが、熊谷氏の目指す服づくりです。
■ ファッションとしての楽しみ方
普段からスーツを着る方にとってはお馴染みかもしれませんが、スーツスタイルは小物での変化こそが装いの楽しみ方の一つ。
ネクタイの柄や色、カフス、裏地、ラペル幅など、派手すぎず、さりげなく。
まさに“粋”なオシャレです。
カームレンスでも、そんな楽しみ方ができます。
たとえば、ネクタイの代わりにスカーフを合わせる。
前シーズンのシャツに今シーズンのスカーフを合わせる。
襟を立てて雰囲気を変える。袖をまくって裏地を見せる。
変わらない核となるスタイルに、“さりげない変化”を添える。
それを日常着に固くならず取り入れることができる、
その「さりげなさ」は、ブランド名に込められた「穏やかな静けさ」にも通じています。
熊谷氏が考える本物の洋服。
ただのトレンドではなく、着る人の人生に寄り添い、長く愛される服。
ずっと買い続けたい、ずっと着続けたい。
流行に左右されず、男性ならではのおしゃれを楽しみ、色褪せない洋服。
そういう服を求めている方にこそ、カームレンスの洋服を手に取っていただきたいと思っています。
ぜひ、一度カームレンスの洋服に触れてみてください。
この内容はHUESのYouTubeチャンネルでもご紹介しています。
スタッフによるトークもぜひご覧ください。
皆さまのご来店、ご利用を心よりお待ちしております。
HUES
福岡市中央区警固1-15-28
092-717-6074
online@hues.co.jp